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「フルトヴェングラー”第九”の評価」

Photo   2014年が明けました。ここ福岡県福津市の新年の夜明けは、曇り空ではありましたが雲間からは陽光が遠慮がちに差していました。
 明けましておめでとうございます。月並みですが、ブログを御覧の皆さんへ新年のご挨拶を申し上げます。
 さて、元旦のブログにしては「ベートーヴェンの第九」を取り上げるなんてちょっとズレていると思われるでしょうね(笑)。”第九”の歌声を聴くことは、日本の大晦日の恒例の行事と受け止められていますし、中には合唱団の一員として歌に参加された方もおいでかもしれません。私も大晦日は”第九”の鑑賞をしていました。
 我が家にはBeethovenの交響曲第九番「合唱付き」のCDが3枚あります。1枚は表題のように1941年録音のバイロイト祝祭管弦楽団の演奏したフルトヴェングラー指揮のライブ・モノ盤、2枚目はゲオルク・ショルティ指揮シカゴ交響楽団演奏のもの、3枚目は小澤征爾指揮サイトウ・キネン・オーケストラのライブ盤です。
 私の年代では、世界的な指揮者と言えばカラヤン(1908-1989)やワルター(1876-1962)、ベーム(1894-1981)が指揮者の代表で、フルトヴェングラー (1886-1954)やトスカニーニ(1867-1957)はすでに過去の指揮者で実際に演奏を見聞きすることはできませんでした。それでも、フルトヴェングラーは”20世紀最高の指揮者”として無視することができない存在でした。風貌からして気むずかしい哲学者風で、凜とした自信に満ちあふれた指揮の姿は、今も人を惹きつけます。Photo_2
 そのフルトヴェングラーの”第九”の録音が、デジタル技術により音質が改善されて発売されていることを知り、さらに、従来発表されていた1941年のものだけでなく1945年の録音盤もあるらしくちょっと新しい録音盤に食指が動きました。そこで新復刻版のレビューを見 ると・・・不思議ですね。評価が両極に分かれています。
 私が最初に手にしたフルヴェンの第九は、バイロイト祝祭管弦楽団の1941年のものですが、疑似ステレオ化されたLPでした。音質は、当然他の演奏者の録音よりは悪いものでしたが、その熱い演奏は私を夢中にさせるに十分でした。
 で、昨夜、じっくりとヘッド・フォンでCDの「フルヴェンの”第九”バイロイト祝祭管弦楽団演奏盤」を聴いてみました。なるほど録音状態は悪く、低音が妙に膨らみ、アインザッツの乱れがあり、テンポの揺れが激しく(これがフルヴェンのライブの特徴ですが)アンサンブルが始終乱れ、時にはホルンが音を外します。楽器間の音程が気になる箇所もあり、最後にはテンポが速くなりすぎてシンバルがおっつかなくなって終わります。
 そうなんです。音質はひどいし、演奏のレベルもひどいのです。まず、オーケストラがバイロイト音楽祭のためにドイツ国内から集められた楽員ですし、リハーサルはスタジオ録音ほどは練られていないでしょう。ところが、オーディオに関心があり、音質が気になるはずの私が、途中から音質のことを忘れて、臨場感に溢れた緊張感いっぱいの”音楽の流れ”に乗せられてのめり込んで行ってしまうのです。そういう聴き方をした人がレビューで髙い得点をつけるのでしょうね。しかし、音質が気になり、前時代的で後期ロマン派色むんむんの音楽作りが耳に付く方には、自分勝手な陶酔型の嫌みな演奏と聞こえるのでしょうね。
 ”芸術”というのは、常にそれを受け止める側が評価の主体ですから、このように”評価が割れる”ことは普通だと思います。だから星5つをつける人と星1つの人がいて当たり前と言えば当たり前なんでしょうね。面白くもあり、難しくもある点です。絶対的な判断基準などありませんし、聞き手の音楽的素養にも大いに左右されましょうから。
 今日は長くなりましたから、この辺にしますが、語り始めると切りがない問題なんですよ。ちなみに今回は「フルヴェンの第九」を聴きましたが、CDでよく聴いていたのはショルティ指揮のものでした。「小澤+サイトウキネン」は細部の処理が気になる点があり、バーンシュタイン指揮のものも流れが私に合わないところが感じられました。でも、気分によって聞き分けるというのがいいのかも知れないなあと思う今日この頃です。今、聴きたいと思うのはクーベリック指揮の第九なんですが・・・・・と、こんな風に際限がなくなるのですよね、クラシックを聴き始めると。

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